公正証書遺言が、家庭裁判所での検認が不要である理由とは。

公正証書遺言と、自筆証書遺言

遺言書には、一般的に使う様式としてふたつの種類があります。ひとつは、自分で書く自筆証書遺言。もう一つは、公証役場で作成する公正証書遺言です。

このうち、自筆証書遺言は、その遺言を書いた人に相続が起きた時、家庭裁判所での検認が必要となります。検認とは、遺言書の開封式のようなものだと考えてください。一方、公正証書遺言は、この検認が不要です。では、なぜこのような違いがあるのでしょうか。

家庭裁判所で行う、検認の目的

検認は、その時点での遺言書の内容を記録し、以後の偽造や変造を防ぐ役割があります。自筆証書遺言は、その用紙自体が原本。その用紙以外で、遺言書の内容を証明することができません。そのため、万が一造や変造がされてしまえば、「元の状態」を証明することが非常に困難。元の状態を保存するため、相続が起きた後できるだけ速やかに、検認の手続きが必要なのです。

公正証書遺言では検認が不要な理由

一方で公正証書遺言は、作成時点で公証役場に元の状態が保存されており、手元にある用紙を紛失した場合には、再発行も可能です。役所から取ってきた住民票を偽造しても、また役所へ行けば新しい住民票がもらえますよね。これと、同じだとイメージして頂くと、わかりやすいと思います。そのため、公正証書遺言は相続発生後に再度、現状を保存する必要がないのです。

民法に記載の相続ルール改正に注意

なお、2018年7月に公表された民法改正案によれば、今後は自筆証書遺言であっても、法務局にて保管がなされた場合には、検認の手続きが不要となる見込みです。今後の情報に注意しておきましょう。(2018年11月7日追記)

遺言書作成は、実際に使う場面からの逆算で

このように、作成自体は自筆証書遺言の方が手軽ですが、相続発生後の手続きのスムーズさや正確さを考えると、圧倒的に公正証書遺言の方が安心です。遺言書を作成する際は、実際に使う時点のことを踏まえ、公正証書遺言での作成をお勧めします。

なごみ 相続サポートセンターでは、税理士や司法書士などの提携の上、相続が起きた後の手続きをトータルでサポートしております。遺産分割協議書の作成や相続税申告や、不動産の名義変更といった専門的な手続きのほか、相続戸籍の収集や、金融機関の解約手続き、電話加入権の名義変更などの代行も可能です。

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